【学級経営①】自分を客観視するための指導法
こんにちは、Yです。
昨日書いたこちらの記事。
今週のお題「大人になったなと感じるとき」に沿って書かせていただきました。
その中で、自分を客観視出来ないと大人とは言えないのではないかという持論を展開させていただきました。この点について、クラスでどのように指導していたのかを紹介したいと思います。
(1)自分を客観視するとは?
自分を客観視することが出来る。
『周りから自分はどう見えているのか』を考えられるかどうかが、客観視出来ているかのポイントになります。これが出来ないと、自分勝手な振る舞いになりがちです。
と、昨日の記事に書きました。
『自分が自分の行動をどう考えるか』ではなく『相手からどう捉えられているか』に焦点を当てなければなりません。
今回は、【ドッジボールで自分本位なルールを周りに押し付けてしまう人】を例に挙げて説明していきます。
- アウトになっても外野に移動せず、自分は2回まで当たってもいい!と言う。
- ボールは全部自分に渡すように言う。
このような児童がいて揉め事が起こったとします。
低学年くらいだと、こういう児童は比較的どのクラスにもいます。まさしく客観視が出来ていない状態です。
(2)やってしまいがちな指導法
「自分が友だちに同じことをされたらどう思う?」
と聞く教員が多いです。
この場合、児童の返答はだいたい2パターンに分かれます。
1.「嫌だと思う。」と答える児童
この聞き方で「嫌だと思う。」と答えられる人は、その場では謝ることが出来ます。なので、解決したように感じられますが、何度も同じことをくりかえす可能性が高いです。なぜかというと、『自分がされたら嫌だ』ということはわかるけれど、『周りは自分をどう捉えているか』という点にまで考えが及んでいないからです。自分がされたら嫌だな→謝ろうということなので、結局『自分がされたら』と主観的にしか捉えられていないのです。
2.「別にいいよ。」と答える児童
こう答える児童は案外多いです。『自分は別にいい=相手も許すべきだ』と考えているわけです。もしくは、不貞腐れてしまって『自分だったら許すもん。自分は悪くないもん。』という状態になってしまっています。このように考えている児童に「自分がされたら嫌でしょう?」と問いかけてもあまり意味がありません。
1.2のどちらの返答でも、客観視にはつながらないことがわかっていただけるかと思います。
『自分だったら』と考えさせる指導が全くの無駄だとは思っていません。相手の気持ちを考えるという点では必要ですし、Yさん自身も場面によってはこのような指導の仕方をします。あくまで、『客観視』にはつながりませんよということです。
(3)Yさんが実践している指導法
では、どのような指導が有効なのでしょうか。
いろいろと試してきて、1番効果があった方法を紹介します。
1.図にして見せる。
まずは図にして見せることが大切です。実際に文字として見せられると、『良くないことを言っている』と認識しやすいです。
周りの人側からの図にしているところもポイントです。
2.「周りの人はどのように感じている?」と問う。
続いて、「自分がされたらどう思う?」ではなく、「周りの人はどのように感じている?」と『周りの人』主体で考えさせます。ここが重要です。自分がどのように見えるか、どのように捉えられているかを考えることで、客観視につながります。そうすると、『周りの人に』悪いことをした、嫌がられる行動だったなど、『自分だったら』ではない見方が出てきます。
3.どんな言葉を入れたら仲良くなれるかを一緒に考える。
最後に、今後のことを話しておきます。どのように言えば仲良くできるか、具体的な言葉を一緒に考えるのです。これも、『自分だったら』ではなく、『周りの人は』という視点で考えます。そうすると、「ボール投げたい人いる?はどうかな?」など、前向きな発言が出てきます。こうして考えておくことで、次に同じ状況になったときに対応出来るわけです。
この3ステップで指導します。
(4)まとめ
今回は『客観視するための指導』について紹介しました。
あくまでYさんの場合ですし、これを1回するだけでばっちり!というわけではありません。1年間を通して何度も何度もくりかえし指導します。そうすると、少しずつ効果が出てきて、クラスの人たちの雰囲気も良くなっていきます。
上でも書きましたが、「自分だったらどう思う?」も場面によっては必要な指導法です。今回の指導法と使い分けていくことが大切だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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